キーウィの日記

現代社会の混沌の中で力強く生きるキーウィが元気を与えてくれるぞ!

キーウィとプケコの金融投資講座 手法構築編① 心理は確率を超える(手法の一例)

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さて、今日から実践編に入る。いきなりだがキーウィ。この図を見てくれ。こいつをどう思う?

 

 

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・・・ぱっと見は良く見えるけど・・・。
 

 

 

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フフ、確かに右肩上がりに見える。しかし、残念ながらそんな定性的な感想では簡単にマーケットの魔物達に飲み込まれてしまうだろう。奴らはあらゆる感情魔法を扱える上級悪魔さ!このグラフがちょっとでも右肩下がりになってみろ!破壊力抜群の不安攻撃で、きっとキーウィは大切な友人や時間を忘れ、モニターに釘付けになるだろう。きっと・・・きっとだ!

 

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(・・・・・・)

 

 

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細かく見ていこう。まずは、このグラフは2013年1月から直近2014年の9月までのトヨタ自動車において、前場後場ごとにある手法をとった場合の損益グラフを表している。

 

 

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手法って上に書いてあるnなんたらってところ?
 

 

 

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そうだ。今回のnは1日でなく場を表す。つまり、前場でnは1つ増え、後場でも1つ増える。1日に2回取引チャンスがあるわけだ。

 

 

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closeとかhighは?

 

 

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始値、高値、安値、終値の4本値というものがある。今回は1日でなく、場ごとに算出している。前場後場」や「4本値」が分からない場合はKiwipediaをチェックだ。まあ、つまり、こういうことだ!

 

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すごくシンプルなIF文だね。

 

 

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そう!シンプルは大切だ。たくさん条件を付けると、オーバーフッティングといって過去のデータに最適化し過ぎてしまうんだ。その場合の未来は・・・ポンっ!だ。

 

 

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ふーん。じゃあ、晴れたら気分がいいから買い、雨なら売りとかでもいいの?

 

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もちろん!そのくらいシンプルな戦略がベストだ!ただし、エッジが効いていないとダメだ。ストーリーを持たせるんだ。なぜ晴れで買い、雨で売るのか、のね。

 

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例えば、遊園地を運営している会社の株だから晴れてると儲かりそうだから。とか?

 

 

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ヒュー!キーウィ!素晴らしい発想だ。ただ、現実的には、そのストーリーを持って儲かる手法を構築することは難しいだろう。「晴れ、かつ、昨日も株価が上がっていたら。また、その前の日は値下がりしている場合。」とか、右肩上がりの手法を作るためにオーバーフッティングしてしまう姿が目に見えている。

 

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じゃあ、現実的なストーリーとしてプケコのおすすめは?

 

 

 

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エッジの効いたストーリーを見つけること。すなわち、それは、マーケットに微かに存在する確率に従わない事象にスポットライトを当ててやることさ!

 

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・・・うん、だから、おすすめは?

 

 

 

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フフ、話してあげよう!それは「確率的抜け穴を見つけること」さ。例えば、「株価は0円にはならない。ならば、1円の株は倒産しない限り値上がりしか起こり得ない。」とか、「国策として1ユーロ1.2フランの上限を定める。ならば、1.2フランを切ったら買い!」とかね。 

 

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えーっ!なんか想像と違う!なんかズルっ子だよ!

 

 

 

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キイイーウイイイーーー!!!そんなマヨネーズいっぱいの寿司みたいな発言じゃダメだ!!いいか!!マーケットは戦争なんだ!!生きるか死ぬかの戦いにズルなんて言ってられない!これらの抜け穴から手法を構築できれば立派な戦略さ!

 

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うーん・・・。でも、他におすすめの方法はないの?

 

 

 

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フフ、あるよ。

 

 

 

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(あるのか。)

  

 

 

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実はこっちが本命さ!2つ目の方法、それは、「確率的揺らぎを見つけること」だ!絶対的存在である確率が乱れる時。僕は、その奇跡は、参加者の心理が集中する瞬間に起こると考えている。

 

 

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参加者の心理が集中する瞬間?

  

 

 

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そう!例えば、「直近の高安をブレイクしたら、その方向に値動きしやすい」や、「窓を開けて寄り付いたら、窓を埋める方向に値動きする」とかね。今回紹介した手法も高安ブレイクの一例さ。

 

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うーん。数学的には根拠はないけど、心理的には節目になるポイントかあ。

  

 

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そうだ!もっと分かりやすい例で言えば、「ドル円で100円ぴったりのライン」とかどうだい?1ドル100円に何ら数学的根拠は無いけど、なかなか100円を突破しなかったり、かといって突破したら行き過ぎたりするものさ!

 

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確かに、そういう瞬間を捉える手法には、ストーリーがあると言えなくもないね。でも、そんな瞬間ってほとんど存在しないんじゃないの?

  

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当ったり前さキーウィ!いいかい、簡単にできて簡単に儲かるものは、これだけ進歩した社会にはまず残っていないんだ!僕たちは常に難易度の上限を更新する社会を生きていることを忘れちゃいけない。しかも、更新スピードは指数関数的に加速している。いつの間にかカリフォルニアロールだろ!?

  

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(・・・・・・?)

分かったよ。じゃあ、その手法を構築する方法はどうすればいいの?

  

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おっと、ストップさ!キーウィ!手法構築の前に、きちんと手法を評価できないとダメだ!今日はだいぶ話が逸れてしまった。次回はまず、手法の評価方法を考察していこう。

 

 

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冒頭の右肩上がりの手法が効果的か否か、定量化をするんだね。分かったよ、プケコ。

  

 

 

(さて、今日から金融投資講座は実践編だ!キーウィは安定的に儲かる手法を構築できるのか!それとも・・・。乞うご期待!) 

 

<今日の名言:プケコ>

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いいか!!マーケットは戦争なんだ!!生きるか死ぬかの戦いにズルなんて言ってられない!これらの抜け穴から手法を構築できれば立派な戦略さ!

いいかい、簡単にできて簡単に儲かるものは、これだけ進歩した社会にはまず残っていないんだ!僕たちは常に難易度の上限を更新する社会を生きていることを忘れちゃいけない。

 

 

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キーウィとプケコの金融投資講座 手法構築編② 疑うことは美しい(手法の評価) - キーウィの日記

 

 <過去記事>

キーウィとプケコの金融投資講座① - キーウィの日記

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